記事用の動画を作成するために、久々にDaVinci Resolveを立ち上げてプロジェクトを作成・保存したのですが、他のPCから見えませんでした。その時のトラシューでわかった内容をtipsとしてご紹介します。
tips1: プロジェクトを作ったPC(Mac)ではプロジェクトが見えるけど、DaVinci Resolve Serverや他のPC(Mac)でプロジェクトが見れない場合
今回の事象が発生した時の構成は下記です。すでにDaVinci Resolve⇔DaVinci Resolve Serverはつないだ実績がある構成です。
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作成したMacのDaVinci Resolveのバージョン:18.6
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参照したWindows PCのDaVinci Resolveのバージョン:18.1
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DaVinci Resolve Serverのバージョン:18.1
結論から言うと、原因はDaVinci Resolveはバージョン18.5からプロジェクトファイルの形式にアップデートがありました。このためそれより古いバージョンのDaVinci Resolve (Server) ではプロジェクトそのものが表示されません。
解決方法は、DaVinci Resolve (Server)をバージョンアップし、18.5以降のものにすれば無事に見れるようになります。
余談ですが、MacではAppStoreからインストールしているので、あまり意識せずにアップデートをしていたのですが、Windowsでは自動的にアップデートしないようにしていたので、バージョンが違っていることに気づきませんでした。というかマイナーバージョンでそんな大きな変更するとは・・・。せめて見えるけど開けないような案内が出るようにしてほしい・・・。
tips2: DaVinci Resolve Serverをバージョンアップしたり、GUIでNWのインターフェイス選択したら、PC(Mac)から接続できなくなった場合
今回の切り分けは下記のように行いました。
- 以前接続できてたPC(Mac)からアクセスができない →サーバ被疑
- サーバ(Windows)のファイヤーウォール設定確認 →改善せず
- ファイヤーウォールでログ記録を有効化して中身を確認 →特にブロックしているようなログはない
- PostgreSQLのログを確認 →PostgreSQLにログインエラーがあった
- ログファイルのパス:
C:\Program Files\PostgreSQL\13\data\log
(Windowsの場合) - 実際のログ(一部改変):
2024-03-17 19:17:28.805 JST [21344] FATAL: no pg_hba.conf entry for host "クライアントPCのIPアドレス", user "postgres", database "共有している名称", SSL off
- ログファイルのパス:
まず先に解決方法ですが、C:\Program Files\PostgreSQL\13\data\
(Windowsの場合)の中にあるpg_hba.conf
を開くと一番下に下記のような記載があると思います。
host␣共有している名称␣all␣サーバのIPアドレス/32␣scram-sha-256
このIPアドレスの/32
をクライアントのIPアドレスが含まれるよう/24
など適切なNWレンジに書き換えてください。
事象の原因ですが、pg_hba.conf
はPostgreSQLにどのNWからアクセスを許可するかを決める設定ファイルです。DaVinci Resolve ServerのGUI上で許可するNWインターフェイスをいじったりすると、バックエンドのPostgreSQLのこのファイルを書き換えるようです。
この時、なぜか設定をサーバのIPアドレス/32
で書いてしまうケースがあります(というかそうすべき理由が見つからないのでバグ仕様だと思います)。そうすると、サーバ以外のクライアントからは接続が全て拒否されるようになってしまう、と言うのが今回の原因です。
どなたかの助けになれば幸いです。